ごあいさつ
Message
タムスグループは「あんしん」と「まごころ」をスローガンに、
人にやさしい、真に頼れる医療と介護ケアを実践しています
1993(H5)年に都内江戸川区に最初のクリニックを開業して以来、一貫して、ご利用者(ご入居者)の目線に立った「やさしい医療・介護ケア」「真に必要な医療・介護ケアサービス」の提供に取り組んでまいりました。
診療所はすべて利便性の高い駅前に配置し、夜間診療や休日診療、病児保育室などをいち早く導入、新時代に必要なサービスを積極的に展開してまいりました。
患者さま、ご利用者(ご入居者)を第一に、これからの医療・介護ケアの在り方を真剣に考え、それを実践してまいりました。
さらに高齢者医療・介護ケア、認知症専門病院、療養病院、新型老健の開設等々、社会状況の変化と時代のニーズをしっかり受け止めながら歩み続けてまいりました。
地域の皆さまの健康と笑顔を守ることが私たちの使命と考えております。
2011(H23)年、埼玉県川口市に特別養護老人ホーム「タムスさくらの杜川口」を開設いたしました。
ユニット型という新しい時代のコンセプトに、私たちならではのノウハウを取り入れた桐和会グループの特養です。隣接する「タムスさくら病院川口(認知症専門病院)」と連携しながら、よりご満足いただける介護ケアの充実に努めてまいります。
社会福祉法人桐和会 さくらの杜は、「タムスさくらの杜川口」「タムスさくらの杜見沼」「タムスさくらの杜越谷」「タムスさくらの杜道合」が続いてオープンいたしました。
これからも初心を忘れることなく、
皆さまの"頼れる存在"でありたいと心に決めております。
どうぞよろしくお願いいたします。
タムスグループ 代表
社会福祉法人桐和会 理事長
岡本 和久
一番乗りで世界トップの高齢社会に突入した日本
今から約30年前、1980年頃、日本は先進国中でもっとも高齢率の低い国でした(グラフ参照)。ちなみに高齢率とは国の人口を占める65歳以上の割合のことですが、当時、高齢化が顕著だった国はスウエーデン、ドイツ、英国、そしてフランス、イタリア、米国といった国々が続いていました。
ところがそれから25年後、2005年の国勢調査で、日本は高齢率20.2%となり、たちまち世界トップに躍り出ました。先進諸国のなかで、もっともお年寄りの多い国になったわけです。
さらに、ここ数年のうちには25%、4人に1人が65歳以上という時代が目前にあります。もちろん65歳はまだまだ若く、高齢者と呼ぶには早いでしょう。しかし、それはさておきデータのうえでは日本は既に、これまで世界中のどの国も経験したことがない、史上初の「超・高齢社会」を迎えようとしています。
問題はそのプロセスがあまりに急速であったことです。高齢率が7%から14%になるのに、フランスの場合は115年かかりました。日本がまだ明治時代だった頃、早くもフランスでは高齢化(7%)が始まっていて、それから百年以上かけて14%(高齢社会)になりました。同じくスウェ―デンではこれが85年、英国は47年かかりました。
一方、日本は、たった24年であっという間に高齢社会になりました。さらに今や25%超の超高齢社会にも足を踏み入れつつあるのが実状です。
欧米諸国がやってきたように、コツコツと来るべく高齢社会に向けて社会整備をするのではなく、日本は急速にあたふたと準備も整わないまま世界第1位の高齢率を誇る社会(時代)に突入したわけです。歴史上どこの国も経験してこなかった急激な変化です。
30年前に先進国中でもっとも若さ溢れていた国が、わずか20数年後に世界一お年寄り比率の高い国になったのです。社会の景色ががらり変化したといってもいいでしょう。おそらくそれは、コンピュータの出現によるネット社会の到来にも似た急激な変化でしょう。
そのため日本では、或るとき突然「高齢者問題」が大きな社会問題となって顕在化した格好になりました。今なお試行錯誤が続いている高齢者医療、介護、保険、年金等々の問題の背景には、こうした急激な人口構成の変化があるということです。
そしてグラフが示しているように、今後は日本のあとに韓国や中国といった国々が同様の状況を迎えることが予測されています。
見方をかえれば、これからのアジア、ひいては世界がどんな高齢社会を迎えるかについては――今この時代に、この日本に生きている私たちの意志と能力によってそのモデルがつくられるかもしれない――ともいえるでしょう。