さくらの杜の桜のはなし

其の七桜の木は「長寿」のシンボル

桜の木は、花が咲いたときの華やかさばかりが目立つらしく、あまり強く意識されていないようですが、実は桜は生命力にあふれた長寿の木でもあります。
自然界の生き物ですから、当然のことながら寿命はあるのですが、桜の木の平均寿命はかなり長いようなのです。

まず、木そのものが生長し続ける「成長期」が桜はかなり長いようです。山桜などの在来種の場合、80歳くらいまで成長を続けるそうです。
つまり、80歳くらいまでは少年期から青年期である、ということになります。
さらに、100歳を過ぎた壮年期になっても、枝も折れよとばかりに花をたくさん咲かせる木も多いようです。

さて、桜の木の寿命ですが......、
国の天然記念物に指定されている「日本三大桜」を例に見てみましょう。
◎ 山梨県の山高神代桜  約1800歳
◎ 岐阜県の根尾谷淡墨桜 約1500歳
◎ 福島県の三春滝桜   約1000歳
いずれも1000歳を超える長老級たちですが、毎年、花を咲き誇らせています。

こうした事実からも、桜の木は、たしかに生命力と長寿の象徴と考えられそうです。